こんにちは。mihoです。
前回の投稿から約1ヵ月、状況が目まぐるしく変わりました。
今回はコロナウィルス(COVID-19)について、今のアイルランドの状況を現地より報告したいと思います。
恐らくニュースに取り上げられないアイルランド・ダブリンでの日常について、仕事の状況、住居事情などをお話していきます。
※ このページに記載する内容は2020年4月6日時点の情報です。
Contents
アイルランドの現状について
現在、アイルランドでは生活の制限があり実質上のロックダウン。
WHOが3月12日に「パンデミック宣言」をしてからガラリと生活が変わりました。
まずはパブが閉まり、レストラン、カフェ、美容院や映画館……と続きました。
多くの人が無期限の休業or解雇されることになったのですが、その問題に対しては政府が保障しています。
とにかく出来る限り家で過ごし、この事態を乗り越えようと皆が粛々と過ごしている印象です。
アイルランドへの入国について
外務省による発表で レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告) となっており、日本からの渡航者や日本人に対して行動制限措置がとられています。
参照元:外務省海外安全ホームページ
症状が出ていない場合
3月19日より、北アイルランドを除く全ての外国人で、コロナウイルスの症状が出て居ない場合は14日間の行動制限が必須。
症状が出ている場合
外国からアイルランドに戻ってきた人で、コロナウイルスの症状が出ている場合は、自主隔離(Self-isolation)の義務付け。
アイルランドからの出国について
アイルランドからの出国に関しての制限は今のところありません。
ただ飛行機の減便が相次ぎ、油断は出来ない状況です。
と言うのも、留学やワーホリを予定より早く切り上げて帰国ラッシュだった3月下旬、何人かの友人は数日後の飛行機が突如キャンセルされる事態に陥りました。
これはエミレーツ航空が”3/25以降の飛行機をストップする”と決めた影響だったのですが、友人たちは「また予約してキャンセルされて帰れなくなったら……」と気もそぞろでした。
コロナウイルスの感染者数
2020年4月6日時点の情報です。
参照元:アイルランド政府公式サイト
全体の感染者総数
アイルランド全土感染者数の総数は5,364名。
死者数
死者数は174名。
亡くなった方の平均年齢は81歳。
最新情報の確認方法
アイルランドのコロナウイルスの最新情報は政府の公式サイトで随時更新されています。
www.gov.ieにて確認することが出来ます。
語学学校や大学の状況
ほとんどの語学学校や私立大学も休校中です。
学校によってはオンラインで授業を実施している場合もあるようです。
経済的支援について
アイルランド政府は、コロナウイルス(COVID-19)の影響で失業した労働者(学生・パートタイマー等も含む)に対し国籍の区別なく、週当たり350ユーロを支給することを発表しています。
詳細ページ:COVID-19 Pandemic Unemployment Payment
実質上のロックダウン
現状4/12まで、行動制限の他に、外出禁止措置が取られています。
びっくりだったのが、発表から始まるまでに数時間しかないスピード感。
ロックダウンと聞くと「家の中に閉じ込められて外にも出られない……ラプンツェルような状態なのかな……」 と想像していました。
でも実際は食材の買い出しや、外に出て運動をすることも出来ます。
ただし、行動範囲が限られていたり、歩く時は2メートルの間隔を取ること(Social distance)などが義務付けられています。
このSocial distance を守るよう、警察による見回りも強化されています。
違反が見つかると罰金もあるそう。
出来ること
- 必要な仕事、運動、スーパーマーケットや医療施設等に行くために家を出る
- 運動は自宅から2km以内
- 同じ家に住んでいる人達でのパーティー
禁止されていること
- 上記以外の不要不急の外出
- パーティー(公的・個人的な集まり)
- イベント
- 公共交通機関の利用
- 自宅から2km以上の外出
食料は満足に買える?スーパーの現状
結論からお伝えすると、スーパーの棚がスカスカになる……と言うことは起きていません。
遠くに外出できないのであくまでも近所での判断になりますが、わたしの住んでいる南側のエリアの近所のスーパーは通常通りの品揃え。
パスタと小麦粉は品薄のお店が多かったです。
近所のスーパーがいつもと違う点は3つ。
・入店前に並ぶことがある(お店の規模によって異なります)
・入り口にビニール手袋、アルコール除菌が置いてるので買い物前に使用する
・衛生面からお店で焼いているパンが既に袋詰めにされて売っている
注文する時はこの黄色いエリアに立って、お店の人に伝えます。
人との距離は2メートル(Social distance)
スーパーだけでなく、公園でもSocial distance 距離は必須です。
公園にはこのような看板が至るところに設置されています。
地面にもしっかりと書かれています。
現在の住宅事情について
レストランやカフェが休業になったり、学校が休校になったり……と、昨日まであった日常が次の日にガラリと無くなってしまうと言う状況。
ウイルスの影響を最小限に抑えるためのことなので「このままこの国に居てただじっと待つべきなのか」
帰国する人が相次いだため、ヨーロッパいち住宅事情がひどい(家が足りていない・家賃が高い)と言われているダブリンでも沢山の空き物件情報が出ました。
ただ、現在はアイルランドに入国することは難しく、アイルランドに住んでいたとしても「不要不急の外出以外は不可」な状況で、内覧や引っ越しをするのも感染のリスクがあるので厳しそうです。
家で過ごす時間が増えるとどうなるか
わたしは一軒家をオーナーを含め3人で住んでいるのですが、普段は仕事や遊びに行くなど、家に全員が揃うのは夜くらい。
1日に一度も顔を合わせないこともしばしば。
そんな状況の人達が1日中家にいるとなるとどうなるか?
幸いうちは不穏な空気になることも無く過ごせているのですが、住宅事情の厳しいダブリンでは、広くはない空間で複数人と部屋を共有するのも当たり前。
ストレスを溜めている人も多いのではないかと思います。
キッチンは常に誰かが使っている状況。
煮込み料理でも作ろうと思っても気を遣ってしまうんですよね。
そしてやることも特にないので料理をする頻度が上がって、ずっと食べてる。
ハウスオーナーが冗談で「コロナの次の恐怖は太ることよね」なんて言ってて、これは本当にあると思う。
ロックダウン中、家でどんなことをして過ごしているかは、改めて違う記事で過ごしているかは改めて書きたいと思います。
おわりに
日本にいるとアイルランドの情報はほとんど入ってこないと思うので、現地在住者の1人として現状をお伝えしました。
事態は深刻だけれども、きっと日本に住んでいる皆さんが思う程、わたしの感覚ではギスギスしているものではありません。
通りすがりの知らない人とアイコンタクトをしたり、カフェで隣に座った人と話したり。
フレンドリーな人柄であるアイルランドの人々。そんな温かい人達を知っているからこそ、今の状況は異常事態。
少しでも事態が早く終息するように……と、みんなが一丸となって見えない敵と戦っている感じがします。
道ですれ違う時に2メートルをキープするあまり、お互いを避けている(身体だけでなく心も)ように感じてしまいますが、それはお互い様。
果たしてこの外出禁止措置が段々と緩まってきたときに、今まで通りの生活に戻るのかは分かりません。
いまは少しでも事態が改善されることを願うばかりです。