アイルランドワーホリ

入国拒否?!スペインでの冷や汗な出来事とアイルランドへ再入国。空港・機内の様子は?

今回はスペインへ入国、アイルランド帰国時にワーホリビザから学生ビザへ切り替えて再入国した時のことを書いていきたいと思います。

ヨーロッパの中でも上位に入るレベルの厳格なロックダウンをしていたスペインが、他国からの入国を許可し始めた2020年6月に遡ります。

正直言って、トラウマになるくらい厳しくて(それくらいの対策を取るのは大事だと分かってはいても……)スペインの入国ゲートをくぐるまでは心穏やかにいられませんでした。。。

当時の状況について

スペインがヨーロッパ諸国からの入国を許可し始めたのが2020年6月21日のこと。

当時の状況を忘れてしまったのですが、それまでは余程の理由が無い限りは入国が出来なかったはず(もしくは飛行機が飛んでいなかったか……)

”夏を目前にし観光を再開するのが目的”とネットニュースの情報が溢れていたので

もしかして入国に対して歓迎モード?!

と思い、移動が良しとされていない状況は十分に分かってはいたのですが、ワーホリからの学生ビザへ切り替えるタイミングでスペイン行きを考え始めました。

補足をしておくと、アイルランドのワーキングホリデーは原則として、1年以上滞在してはいけないルールがあり、学生ビザや就労ビザに切り替える場合は一度出国する必要があります。

今まで切り替えてきた方はヨーロッパ旅行や日本へ一時帰国するそうなのですが、この状況では出国が必要なのか不要なのかが分からず……。

学生ビザの切替についてはこちらの記事で紹介しています。

ところが調べれば調べるほどに不安になることに……

誰も答えを持っていない問題

まずはスペイン側の大使館や警察アイルランド側のスペイン大使館、日本大使館から情報を収集しました。

確認したかった情報としては

  • アイルランドからスペインへ入国が可能か
  • そもそも日本人が入国することは可能なのか
  • スペインへの入国の際に必要な書類があるかどうか

しかし結論としては、日本・スペイン大使館、スペイン警察は明確な答えを持っていない状況でした。

スペイン側に至っては「え、何が問題なの?」レベルの温度感だったそうで、わたしが考えすぎなのかな?と思ってしまうくらいでした。

必要書類については、 当時は紙のフォームで必要だったスペインでの滞在先情報(現在はスマホのアプリ)と、帰国時に必要なアイルランドの滞在先情報だけでした。

それに加えて、学生ビザに切り替える目的だったので学校のレター、万一のための保険証書を持参して行きました。

ダブリン&マドリード空港と機内の様子

ダブリン空港は誰でも入れるのに対して、マドリード空港は航空券を持った人しか空港に入ることが出来ませんでした。

わたしが到着した時、マドリード空港は一番小さいターミナル1つしか開いておらず、利用する人が少ないんだなと言う印象でした。

便数も限られていて6月21日以降は24日、28日…と言ったように通常と比べるとかなり減便されていました。

7月は、EU圏外(日本も含む)からの入国が許可されており、マドリード空港は大きなターミナルも開いていて旅客も6月と比べると多かったです。

ピンボケしてて読めませんが…いつもはぎっしりなフライトリストも、15時の時点で表示されていた便数はこれだけ。

往復の飛行機はライアンエアーを使用しました。

座席は通路を挟んで3席ずつ。

マドリード行きの便は空席が多く、3席が全て埋まっていることは無かったのですが、反対にダブリン行きの便は混雑していました。

有料の機内販売サービスも通常通り行われていて、マスクの着用が必須と言えど飲食をすることは禁止されていないのでみんな普通に飲み食いをしていました。

想定外の入国拒否

マドリード空港に降り立ち、他の乗客が動く流れに乗りながら入国審査をしようとパスポートと、滞在先情報を差し出したら……

入国の手続きをしているお姉さんの目が点。

「え…なんで来たの?」って心の声が聞こえてきた気がしました。

当時(2020年6月24日) は日本からの旅行客の入国は許可されておらず、パスポートを出したわたしが日本から来たと思ったのかもしれません。

こうなることが怖かったから色々調べたのに……

その瞬間からピンと張る緊張感。

入国に際して問題があれば、そもそも飛行機に乗れないと思っていたので、思ってもいない展開に心臓がバクバクでした。

まずはお姉さんと一緒にライアンエアーのスタッフの元へ行き、何て言っているかは分からなかったのですがジェスチャー的に

「私たちの問題じゃないわ」と言った感じ。

いやいや困るよそんな感じじゃ……とハラハラ。

緊張の1時間

わたしの身柄はお姉さんによって呼ばれた警察に引き渡され、目と鼻の先にある入国ゲートを横目に見ながら1時間待つことになります。

その警察の方がプリズンブレイクのベリックにそっくりな人だったので、以下ベリックと呼びます。

ベリックの言い分はシンプル。

  • 入国は出来ない
  • だから君はアイルランドへ可能な限り早く戻るしかない

と言うものでした。

日本から来たわけじゃないし、アイルランドに住んでいるからと主張しても上記のことを繰り返し言われるだけ。

英語の分からないベリックと、スペイン語の分からないわたし。

空港の外で待ち構えていた彼に説明してもらおうとしても、航空券を持っている関係者以外は立ち入り禁止の為どうにも動けない状況。

そこでわたしは賭けに出る!!

「友達と電話してくれますか……?」とベリックにダメもとでお願いを試みました。

すると、、、

「話しても良いけど君はアイルランドに帰るだけだからね!」と言われつつもまさかの承諾!!

これが結果的に功を奏しました。

切羽詰まってお願いしたけど警察と一般人が電話で話して交渉する場面ってあるんですね…

彼が電話口で伝えたのは

  • 警察や大使館に連絡したけど問題ないと言われた
  • 日本人だけどアイルランドに住んでいて、そこから来ている
  • 今日はこの子の誕生日

最後の誕生日のことは言う意味あったかな?と思いつつ、要は言えることは全て伝えたのだと思います。

アイルランドから来ていることなんて少ない便数で分かるだろ!!!と思ったのですが、日本→アイルランド→スペインの流れで来たんじゃね?とも疑われる始末。

そんなしちめんどくさいこと誰がするんだ……と、あまりの警戒ぶりに半ば入国を諦めながら待つことに。

空港がガラガラで暇を持て余していたような警察がぞろぞろ。

代わる代わる10人は来ました。

突然の許可

30分ほどの電話を終えたベリックは上司(っぽい人)を呼び、その人にわたしはアイルランドの在留証(IRPカード)と航空券を追加で提出。

その数分後にベリックが「YOU GO!」と突如の許可。

そこからいきなりフレンドリーになって(きっと良い人なんだろう…)「何日間滞在するんだ?楽しんで!」と声を掛けてくれました。

今までの緊張感があったので「マジ?」と半信半疑。

でもお姉さんも「よかったね~」っと入国ゲートを通してくれてやっと入国が出来たのだと実感しました。

IRP(在留カード)をもっていたからOK?

入国が出来た理由として思ったのが

  • アイルランドの滞在歴が1年(IRPカードがギリギリ期限内でした)
  • スペイン語で交渉してもらった

アイルランド政府がビザの期限が自動延長になると発表していたけれど、その情報がUE内で共有されているのかはよく分かりません。

でもきっと警戒が強かったあの時期だと、期限が切れているIRPカードだとアイルランドから来ていると信じてもらえなかったのかもしれません。

後はスペイン語で交渉すると言うこと。

空港は英語が出来る人が多いとはいえ、全員が話せるとは限らないですし、込み入った話をするならば現地の言語が一番ですよね。

わたしの場合は英語でも同じことは言えないです……

スペイン語での説明が出来なければ100%ダブリンに戻されていたと思います。

ダブリンで一癖あった入国審査

2020年7月4日のダブリン空港。

最後はダブリン空港での入国審査について。

冒頭にも書いた通り、ワーキングホリデービザから学生ビザに切り替えるため、スタンプをもらう必要がありました。

ビザを切り替える旨を入国審査の窓口で伝え、下記の内容を聞かれました。

  • 学校はいつからか
  • 授業料を払えるだけのお金はあるのか
  • 今はオンラインでしょ?なのにどうして今来る必要があるのか
  • IRP(GNIB)カードに登録されている住所について
  • 仕事の有無(IRP登録をするまでは働けないため)

当時は口座残高を証明する必要が無かった(通常は€3000以上の残高証明が必要)ので、わたしに支払いが出来る能力があるのか心配されていたと思っていました。

ところがドッコイ、すでに代金は支払った後だったのですが、持っていた学校のレターがまさかの見積書だったことに後から気付きました……。

他の方の情報を見る限り似たような質問をされているようで、通常の入国よりは厳しめにしているのかもしれません。

まとめ

アイルランドはヨーロッパの中でも比較的感染者数が少ない国なので、感染者数が多いスペイン行きを伝えると、友人や家族はまるで戦場に行くかのような反応でした。

移動中は常にマスクを着け、スペイン滞在中も美術館や映画館などの人が密集した公共の場には行きませんでした。

アイルランドに戻った後は自主隔離を2週間するなど、自分なりにできる限りの対策をしました。

今思えばあの時、日本の方がただでさえ少ないアイルランドから、スペインに入国した例はもしかしたら前例が無かったのかもしれません。

早く不安が無く自由に色んな国を行き来できる日が来ることを願っています。

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